いつかあいまみゆるために

The Reunionest

   
カテゴリー「律歌」の記事一覧

おかえり

「おかえり」ひと声部屋に置く 窓もドアも閉め切って
部屋に漂う「おかえり」は 帰るわたしをお出迎え
今や疲れて化粧剥げ 朝のわたしが言いおいた
「おかえり」の声思い出す 朝の気合を思いだす

一人住まいは初めてで 「いただきます」もありはせず
ある時始めた「いただきます」 明細見ながら言っていた
独り芝居も板に付き 鏡に「おはよう」「調子どう?」
「きょうは中の下ってとこ」  「じゃあウィンナー茹でようか」

部屋で独りで会話して ちょっと危ないようだけど
独りで言うのが独り言 別にいいでしょそれくらい
ペットが飼える家ならなあ ネコが足にじゃれつくの
それがだめなら独りでいい 「おかえり」きょうも言いおいて

ドアを開けたら すぐに閉める

拍手

PR

枝を剪る

 ひとつの枝を剪るたびに ひとつの枝が長らえて 
 残った枝には花が咲く あるいは果実も成るだろう
 落とした枝にかぐわしい 実が成ることさえ捨ててなお
 これまで間引いた枝たちも 残しておけばどうなるか

 間引けば別な枝の実が 甘くなるとは知っている
 こずえの中のどれにしよう ひとつを取る度ひとつ消え
 選ぶ余地などなかったよ 正しく枝を剪ったはず
 ああこんなにも枝はある その内どれに実が成ろう

 枝剪り鋏は剪ってゆく 未来の枝を剪ってゆく
 落とした枝の代償に 違う枝がのびてゆく
 最後に残った一本の 枝にわたしの実は成ろう
 それを信じて剪り落とす そうすることが正しいと

 たったひとつの 未来のために
 残るすべての 未来を捨てた

拍手

君は悔しく思うだろう

「君は悔しく思うだろう」

天に唾棄して呪詛を吐け 己がさだめを悔やむがいい
そして逆らえ何もかも 自分以外の何もかも
獣のように唸りつつ 堪えぬ涙を流すがいい
君は悔しく思うだろう しかし君は諦めない
 
諦めたらばこれからの 艱難辛苦を避けられる
もしかすると新たなる 道が開けるかもしれない
六分儀など無い君は 正しい道はわからない 
君は悔しく思うだろう しかし君は諦めない

自分の道が正しいか 疑い出したら迷路のよう
今の道を進むのが 険しい道を進むのが
不安で不安で悔しくて 才ある人が妬ましい 
君は悔しく思うだろう しかし君は諦めない

悔しがるのを恥らって 道化の化粧で塗り固め
汗で崩れるその化粧 しまいに歯を剥き泣き出した
声をかけよと近づくと 唸って吠えて笑い出す
君は悔しく思うだろう しかし君は美しい

悔しむ君が わたしは好きだ

拍手

白夜

明けない夜はないなんて
この嘘ついたの誰なんだ
お先真っ暗盲いのよう
帰る途さえ閉ざされた

闇の世界は怖くてさ
自分の足さえ見えやしない
誰かわたしを照らしてよ
帰る途を教えてよ

あてなく歩いて北の国
やたら明るい北の闇
ここでは夜がないらしい
ここが帰る途なのか

けれど無闇に明るいな
明るい夜に寝る彼ら
闇無き世界が当たり前
慣れないわたしは不眠症

これで分かった
闇でも陽でも夢みえる
辿り着けるか帰り途
夢を持つのはわたし次第

これでやっと 成仏できる

拍手

祖国


「祖国」

移ろいゆくのは空も気も ひとも容易く変わります
けれども父は最期まで 不変不動の頑固者
少しは優しくなればどう? 婆ばに優しくしたらどう?
押せども通らぬ平行線 頑固なのはどちらでしょう

みやびな花弁もすぐしぼみ 麻が日増しに伸びるよに
とどまることなく様変わり 日ごと夜ごとに様変わり
あんなひとになりたいなあ こんなひとにはなりとうない
けれど誰にもなれないで 父の背中が近づいた

岩のように動かずに 苔のように貼り付いて
名前に生きて国に生き みんながそうして生きている
自分の名前は正しいか? 自分の国は正しいか? 
けれど誰も疑わず 父のように働いた

歴史の教科書 すべてが正しい

拍手

捨てなさい

「捨てなさい」

さあ捨てなさい 今すぐに
古い写真を 思い出を
携帯電話を パソコンを
恋慕も友も 捨てなさい

捨てさえすれば 方が付く
陰陽五行の 方角が
ひらけてみれば 無辺際
さあ一緒に 出かけましょう

きれいな部屋を あとにして 
さいごに残るは あなただけ
これがさいごの ごみだから
最終待って 駅に立つ

列車がホームに 近づいて
あなたの瞼が 閉じられる
誰も見てない 誰もいない
誰もあなたを 目にくれない

それでもわたしは 見捨てはしない

拍手

敬老の日

年のもんは敬えと 教えられてそうしてた
父さんだってじいちゃんを 尊敬したんだそうなんだ
だから何だよお父様 苦労の分だけ楽がある
見返り求めて爺様に 頭下げたかそうなのか

じいちゃん何も言わないぞ にこにこ笑って座ってる
親父と違って偉ぶらず むしろ親父に愛想が良い
老後の世話をしてるから ふんぞり返って手柄上げ
俺は親父のおむつなぞ 替えるつもりはありません

後で楽するためだけに 目上の敬い世襲する?
じいちゃん変わらず頬笑んで それは違うと話し出す
わしの親は戦で死んだ 誰にも頭下げぬまま
長じて子どもに恵まれて 躾も拳骨だけだった

敬われるほど偉くない 偉くないもの盲従するな
敬うべきもん自分で選んで 好きに尊敬すればいい
それじゃあどうして父さんは じいちゃん尊敬してるんだ?
それは知らんやつに聞け やつが勝手にしてるだけ

じいちゃんつぶやき 入れ歯を直す

拍手

殺してやりたいやつがいる

殺してやりたい やつがいる
すました面した 偽善者だ
昇任試験の やつの面
落とす喜び 満ち満ちる

おれを落とした 理由はひとつ
びっこのおれを 差別した 
きつい作業は 引き受けて
偽善者きょうも 汗流す

あるとき知れたよ やつの底
またもや身障 落としよる
やつは差別者 偏見者
雇う癖して 働かさん

あるとき知れたよ 真意をな 
身障雇うが 法律で
馘も許さん 怪我も駄目
やつは何が したいんだ

殺してやりたい やつがいる
はじめに話した 神様さ

拍手

前へゆけ

立ち止まらぬ者 前へゆけ
振り返らぬ者 前へゆけ
悔やみ切れずも 前へゆけ
その場に止まらず 前へゆけ

ゆく先見えず この道は
正しい道かも 分からない
来し方あおぎ その道に
足跡残すは 我ひとり

試しに戻って ほかの道
探ってみよか やめようか
あの時こうすりゃ ああすれば
選びだしたら きりがない

立ち止まらぬ者 前へゆけ
振り返らぬ者 前へゆけ
悔やみ切れずも 前へゆけ
その場に止まらず 前へゆけ

正しき道は 時すら決めえぬ

拍手

謹賀新年

御年玉とか けったいなン
おぜぜ貰うて 喜ぶ行事
わらしの飴と おンなしじゃ
欲しいものを 貰うだけ

嬉しさ味しめ 欲しくなる
あの子の笑顔 欲しくなる
呉れと言うても 貰えない
あンたがその手で 勝ち取るン

どうにもこうにも あの笑顔
泣いておがんで でも呉れへん
せびって貰う もンじゃない
あんたがあの子を 笑わせにゃ

御年玉は けったいなン
いい子にだけしか 貰えんもン
あの子にいいとこ 見せたらな
御年玉も あるンじゃて

拍手

ほとぞう

最新CM

[02/09 NONAME]
[11/30 しゅむ]
[11/28 みづき]
[11/03 萌]
[10/08 主務]

ブログ内検索

カレンダー

01 2012/02 03
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29

試験運用

プロフィール

HN:
主務
性別:
非公開
自己紹介:

バーコード

いろいろ

Copyright ©  -- The Reunionest --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Geralt / powered by NINJA TOOLS / ブログ  / [PR]不動産売却 旅行予約