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いつかあいまみゆるために

The Reunionest

   
カテゴリー「律歌」の記事一覧

さめざめ泣くのは なぜかしら
びょおびょお泣くのは なぜかしら
立ち止まろうか 立ち去ろか
おとなが泣くのに 訳はない

胸の奥では 泣いていて
そとでのつらは 頬笑んで
あるとき堰が 決壊し
おとなも泣くとき あるんです

さあさあお酒を お飲みなさい
さあさあ薬を お飲みなさい
それでも眠れぬ 夜更けには
ひたすら涙を 流すがいい

泣いて泣いて 泣きぬれて
子供に帰った その晩は
飴をねぶって 寝るがいい
子供の喜ぶ その飴を

おとなも泣くとき あるんです
子供のように 泣きぬれて
子供と違い 泣き止まぬ
ひとりの夜が あるんです

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ひとり

止まない雨があるのなら 傘でもさして歩けばいい
明けない夜があるのなら 暖炉を囲んで語ればいい

涙枯れても雨降れば 何処かで誰かが泣いていて
旅人去りても影あれば それは迷子の居るあかし

孤独の中に身をひそめ すすり泣くのは雨降る夜
けれどしじまが伸ばす手は あなたをやさしく抱き寄せる

しずかな心に耳澄ませ 傘打つ雨音聞けばほら
時の流れに身をゆだね 燃える炎を見ればほら

そうさぼくらはひとりじゃない やがては気づくよその事に
心の闇が晴れたなら そうさ君はひとりじゃない

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ブリュウトホッホドゥリュック

バイタル安定 基準値内
18ゲージは 十八番なの
チクッとしますね その刹那

貴方の笑顔は 欲しいけど
それも叶わぬ ボディメカを
記録し綴じて 胸に秘む

私は貴方の 瀉血屋さん
貴方のくれた このグラス
空けて今宵も 眠ろうか

私は貴方の 瀉血屋さん
深紅に染まった ヴァムピーア
刺入部からしか 伝わらない

青い顔を そっとなぜる

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夕陽

「夕陽」


夕陽は海にぶくぶく沈み 君は窓から空を見る
ゆうひはどうしてしずんだの ゆうひはどうしてしずんだの
紅い頬を涙で濡らし 裾をつかんで指さした


指切りしようと笑いかけ 小指と小指をからませる
夕陽は家に帰るのさ だから泣くのはおよしなよ
おとなになっても忘れない 約束しようよこのことを

僕が死んでもそれはただ 家に帰るだけのこと
夕陽をうらんじゃいけないよ 家に帰るだけのこと
忘れちゃいけないそれはただ 家に帰るだけのこと

約束しようよこのことを 還る者は追わないと
涙をふいて手を振ろう 還る者を見送ろう
笑顔を忘れちゃいけないよ 或る日僕が還っても

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背中

お前は弱い 人間と
言われたことは なかったか
怠け者だと さげすまれ
周りの背中に 怯えてた


いつかできると 信じても
歯がゆい思いを しただろう
握ったこぶしに 食い込む爪を
苛立ちまぎれに 噛んだろう

それでもお前が 生きるのは
まだ見ぬ世界を 探すため
先行く背中が 怖いのは
たどりつけるか 試すから


明日の記憶が ないのなら
明日を憂うは 早すぎる
今日の記憶が あるのなら
今日という日は 糧となる


お前が立ってる その場所は
だれもかつて 来ていない
あんなに大きい 背中こそ
お前自身の 背中だぜ

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重い鎧

体を横たえ目を閉じて 5分もしないで起き上がる
眠ってなんかいられない 応えるうちにそうなった

まわりのみんなが好きなのは 明るく頬笑む彼女だけ
涙を流すことさえも 赦されなかった彼女だけ

重い鎧で身を固め どんな時でも脱ぎはせず
いつしかそれに慣れきってて 生身晒すが怖くなる

ほんとの心はくるしんで 冷たい鋼で隠してた
みんなが好きなあの彼女 わたしに似てないあの彼女

そして彼女はある晩に 笑顔のままで泣きぬれた
わたしを鎧う彼女はやがて わたしを解放してくれた

鋼の彼女の泣き笑い 鏡に映すと可笑しくて
生身のわたしが鏡に映り ほんとの笑みがこぼれたの

体を横たえ目を閉じて 夢すら見ずに眠りつく
あした鏡を見てみよう わたしの笑顔が映るかな

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アイリッシュコーヒー

女が仕事に恋をした きっと実ると信じてた
けれども恋は気まぐれで 女の心をはぐらかす
いつかどこかで置き去りに やがて忘れた恋をして
力のかぎり伸ばしても その手は空をつかむだけ
強く大きく羽ばたくも 小鳥のもとへはとどかない

男のデスクははす向かい 彼も仕事が好きだった
うらぶれあぶれた今もなお 浮かべる笑みははにかんで
いつかどこかで置き去りに やがて忘れたあの笑顔
夜の十時をまわっても 職場の灯かりはこうこうと
ワタシモ少シ手伝ウヨ 結構ですと笑顔を作る

見る者すべては恋がたき 女のつるぎはささらのよう
ソロソロオ茶ニシマショウヨ 戦士に珈琲差し出した
いつかどこかで置き去りに やがて忘れたあの香り
カップのみなもにいる女 しかめた顔が揺れている
女は彼女に微笑んだ 彼女は女に微笑みかえす

頬笑む彼女は美しく やさしい瞳で見返した
女は男に向き直り ありがとうと頬笑んだ
いつかどこかで置き去りに やっと見つけたこの想い
見果てぬ夢を見ていたの でもね楽しくなかったの
美味しいカクテルどうですか 男は笑顔でうなずいた

女が仕事に恋をした きっと実ると信じてる 

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